ホスピタル・トピックス 薬剤
病院管理と薬の安全性(その1)
久保 文苗
1
1日本医薬情報センター
pp.43
発行日 1977年3月1日
Published Date 1977/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206174
- 有料閲覧
- 文献概要
近年急速に進歩した医薬品には生体の機能に対する作用の強力なものが多く,それだけ優れた効果が期待できる半面,いろいろの有害作用も多く,危険性も大きいといわねばならない.
薬の進歩の面のみを眺めると,急性・慢性の各種感染症に対する抗生剤をはじめとする化学療法の進歩,chlor—promazine以後の各種精神病治療薬の進歩,数多くの成人病治療薬の開発など,いずれも生命の尊重に貢献した人類の英知の成果として高く評価することに何人も異論はなかろう.ことにわが国民の平均寿命が,男女ともに世界のトップの座に近づきつつある裏には,医薬品の進歩が重要な役割を果たしてきたことは疑いのない事実である.
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.