当直医日誌
はじめての連直
亀井 徹正
1
1聖路加国際病院内科
pp.49
発行日 1977年2月1日
Published Date 1977/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541206150
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○月○日土曜日晴
2日連日で当直を組まれることは普通ないのだが,今日,明日は僕の始めての連直である.と言うのは,一度経験したかったし,また,受持ち患者の一人が状態が悪く,のんびり週末を過ごすわけにはゆかないからである.幸い,新人のレジデントが2日とも付いてくれることになっている.その一人のDr. Mが鼻歌を歌いながら当直室に入って来た.今日は,めずらしく静かな当直なのだ.この数日,当直は荒れに荒れて,外来に精神分裂病が飛び込んで来たり,入院患者が頓死したり,心臓神経病の患者から毎日のように電話で明け方に起されたりしているのである.
土曜日というのは不思議な日である.翌日病院が休みであることが患者を不安にするのか,夜中になって電話の問い合わせや,比較的軽症の外来受診が多いのである.しかし今日は,夕方に急性胃炎の患者があっただけで,午後9時過ぎの今まで何もない.病棟も落ち着いている.
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