病院建築・83
埼玉県立がんセンターの設計
込山 俊二
1,2
1株式会社山下設計東京支社
2建築設計部
pp.65-71
発行日 1976年5月1日
Published Date 1976/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205906
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がんセンター設立の基本的構想近年わが国の第1位死亡原因は中枢神経の血管損傷で,がんはこれに次ぐ第2位死亡原因である.これに対処するため全国的にがん専門医療施設の整備計画がなされつつある.
全国有数の医療過疎地帯と言われる埼玉県にがんセンターの企画がスタートしたのは,もう5年以上も前になる.そして,昨年11月ようやく開院にこぎつけた.がんセンターの設立は,埼玉県制百周年記念事業のひとつとして,医療機構整備体制の充実を図るためのもので,企画のスタートでは,がんセンター,循環器センター,リハビリテーションセンター,の3つの柱を立てた「埼玉県立総合医療センター」の設立であった.そして,その立な内容は, 1)医療の最高水準を行く高度の精密医療機関とする. 2)県立として,採算主義をとらない. 3)医療技術の開発に貢献する. 4)将来,埼玉大阪学部が新設されるような場合,付属病院になりうる規模と構想をもつ.と発表された(読売新聞1970年〜7月17日).
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