特集 病院間の協同
病院協同事業の実際・2
電算機による薬品管理—全国自治体病院協議会
米田 啓二
1
1全国自治体病院協議会,事務局
pp.29-31
発行日 1975年7月1日
Published Date 1975/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205653
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
実施の経緯
自治体病院の経営は,他の病院と同様最近悪化の一途をたどってきている.当協議会は,この対策として診療報酬体系の是正と物価,人件費の上昇に対応する改訂の即時実施などの運動を強く行ってきているが,病院自体の経営合理化も是非必要であるとの見地から,研修会,研究会の実施にも力を入れている.また最近は,薬品などを低廉に供給する必要があるとの考え方から,従来,共済資材部で斡旋の形で行ってきた薬品について,(株)自治体病院共済会を設立したが,売上も順調に伸びてきている.
この稿の主題となっている電算機による薬品管理の共同事業についても,主としてこのような見地から取り上げられたものである.すなわち,今後の病院経営は科学的な管理が必要であり,さらに省力化を考えた場合,電算機の導入は必至であると考えられることから,病院事業に対する電算機の導入について検討中のところ,会員病院の岩手県立の28病院が,電算機により給与計算,試算表の作成,薬品管理について集中化して行っており,特に薬品管理については昭和46年から実施して成果をあげていることがわかり,岩手県医療局の協力を得て,昭和48年10月から電算機による薬品管理共同事業の実施に踏み切ることになったものである.なお,委託先は,全都道府県と市町村が出資して設立されている財団法人地方自治情報センターにお願いしている.
Copyright © 1975, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.