今日の精神医療・8
松沢病院10年間の改築を顧みて
岡田 敬蔵
1
1都立松沢病院
pp.89-94
発行日 1973年8月1日
Published Date 1973/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205086
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全面改築に至るまで
大正7年3月5日に府立松沢病院新築工事が起工され,翌8年11月7日に同院の前身である東京府巣鴨病院の在院患者すべてが府下荏原郡松沢村の新築病舎に移った(この11月7日をもって松沢病院の開院記念日と定められた).
爾来,星霜を重ねること53年.開院当初の新築工事がすべて竣工したのは大正10年3月であったが,建物だけを顧みても,関東大震災(大正12年)による損壊,近くは昭和20年の空襲による被災のほかにも,たびたびの増改築があり,幾多の変遷を経て,激しく老朽化した病院の全面改築は,全職員の切なる願いであった.
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