特集 待たせない病院
診療記録の整理の工夫
酒井 隆子
1
1京都市立病院病歴係
pp.58-59
発行日 1973年7月1日
Published Date 1973/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541205047
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はじめに
京都市立病院では,診療記録の中央管理方式が昭和40年12月に始められてから,外来登録患者数は10万4000件に達し,カルテは年度更新することなく保管している.ここでカルテというのはone-chart-system,すなわち1患者1病歴のカルテを意味する.待たせないで,カルテを提供することはどこでも行なわれるが,患者の関係カルテ——各受診科の記録,各科で依頼の検査報告——を全部,待たせないで提供する工夫のみで,それ以外については別にむずかしいこと,新しいことはしていないつもりである.
カルテ整理・保管の目的は,患者の診療にあたって,ただちに役立つものであることはいうまでもない.カルテが必要な時,いつでもかんたんに抽出できる保管・管理システムと,記録しやすいものであることが望ましい.外来および入院診療記録を内容的に同じように取り扱うことはできないが,外来カルテについては,整理と保管業務に細心の注意を払いたいと思っている.
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