特集 高度医療設備の経済計算
設備投資に関する経済計算・7
人工腎臓の経済計算
太田 裕祥
1
1社会保険中京病院
pp.63-65
発行日 1972年3月1日
Published Date 1972/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204600
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人工腎臓による血液透析の目的は,人工腎臓が開発された当時と今日とではだいぶ異なってきた.開発されるまではほとんど救うことのできなかった尿毒症をなんとか延命できないものかというところに目的がおかれていたと思うが,それが次第に可能となれば普及され,改良されて発達することは当然である.人工腎臓が治療内容に容易に取り入れられるようになれば,次は患者サイドの条件,すなわち年齢,合併症,また別の意味で経済力さえ整えば,社会人として復帰し再度活動できるようになった今日とは人工腎臓のもつ意味が異なってきたわけだ.
この2,3年,著しく普及されややブーム的傾向,全国的にその数はコルフ,キール両型あわせて1,000台を越すようになってきた.そこでこのたびは設備サイドが経済的な計算をして,設備投資を考えることになって今回の企画になったのだと思う.
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