時評
高層病院とコミュニケーション
えい
pp.56
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204573
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建築と人間性
昔の軍の病院は広々としていた.結核療養所では渡り廊下が長いので,自転車に乗っていたものも見受けた.平面に長い建物は機能的には不便であり,また不経済である.そして狭い土地を活用するために建物は高層化されてきた.病院もその仲間入りをしてきている.
病院が高層化されてみると,確かに機能的には便利となった.患者の生活環境も見違えるようによくなった.しかし,すべてがよいことづくしではないことに気づいた.コミュニケーションが悪くなったというのも,そのひとつである.建築に人間性まで考えてほしいという願いが出てきた.
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