研究と報告【投稿】
入院案内書の検討—東京看護学セミナー‘入院時オリエンテーション研究班’
山田 幸子
1
,
荒木 久恵
2
,
石丸 美枝
3
,
石鍋 圭子
4
,
神村 真紀子
5
,
木下 安子
6
,
柴田 恵美子
7
1東大医学部付属病院
2虎の門病院
3日赤中央病院
4元:東京逓信病院
5中央鉄道病院
6東大医学部保健学科
7日本生命診療所
pp.105-108
発行日 1972年1月1日
Published Date 1972/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204560
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はじめに
Esther Lucile Brown1)が指摘するように,病院が患者の受け入れに際して,‘患者の期待に応えるほどの暖かい歓迎を提供する所はほとんどないのではないか’と反省する.そして‘患者が,ある病院に足を踏み入れた瞬間に,ここかしこに歓迎の手が,意外なほど温かく,またみたところまったく自発的にさし出される’ような入院受け入れをしたいと考える.こうした立場から,1969年,入院時,看護婦によってなされるオリエンテーションの有効性について検討を行なった2).この過程において,多くの病院では,入院前に案内書の配布がなされており,これとオリエンテーションとの関連についても考察する必要があることに気付いた.
1970年,都内の病院より案内書を収集,分析を行ない3),これに引き続き今回は入院案内書に対する患者の意見を求め,案内書の有効性について検討した.
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