特集 ボランティア活動
病院ボランティア活動の実際・1
聖路加国際病院
桑田 春子
1
,
松下 和子
2
1ボランティア活動部
2公衆衛生看護部
pp.40-43
発行日 1971年6月1日
Published Date 1971/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204336
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動機から具体的着手へ
教会関係で親しくおつきあいをしているT夫人から,昨年の夏ごろ,結婚された姪ごさんがまだお子さんがないので,今のうちに看護についての素養を身につけさせたいと,その姑にあたる方が強く希望しているが,なにかよい方法はないものかと相談を受けた.そこで,私の知っているかぎりの都内各所で行なわれている保健所の看護教室,家庭生活研究会で行なわれているいろいろなプログラム,日赤東京支部主催の家庭看護講習会などをご紹介してみたが,なかなかぴったりとはヒットしなかった様子である.
たまたま,昨年11月ごろ,私どもの聖路加国際病院で,すでにある50代母の会のボランティアとは別に,若い結婚前のお嬢さん方や若夫人をグループにして,病院と一体感をもったよいボランティア活動を生長させてみたいという考えをもちはじめていたので,友人のT夫人に‘姪ごさんが聖路加病院のボランティアとして奉仕して下さるのはいかがか,もしそのお気持ちがあるなら,奉仕して下さっている間に,私どものほうでも,一般の女性,一般家庭夫人に必要な看護講座を企画してみましょうか’とお話をもちかけたところ,‘自分たちが,ただ一方的に教えていただくのみでなく,なんらかの形で病院に奉仕できるなら,それが一番望ましいことでうれしい’との返事だった.
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