特集 ニッパチ問題
夜勤の定義
大塚 基弘
1
1元:人事院職員局
pp.31-38
発行日 1970年8月1日
Published Date 1970/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541204038
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はじめに
人事院の‘判定’が出てから,もうまる5年数か月もたってしまった.5年といえば,公務員にとって一番めんどうな問題である‘給与’でも,69%も差がでている,関係者が努力していないのではない.厚生省の予算なり,国会の論議なりをみれば,まるっきり事態が進展しないのではないが,行政措置の要求者である‘全医労’は依然として‘人事院規則’の制定を迫り続けているし,自治体病院に波及しては,一昨年から昨年にかけて相当な紛争が多発していたし,民間病院でも‘人事院判定’へ‘右へならえ’してくれという交渉がときには争議をひき起こすしまつ.
責任のない第三者なら,‘あまりにも知恵がない’と捨てゼリフですませようが,当事者はそうはいかない.そして実は,抜本的な‘解決策’はだれしもわかっていながら,そこへ踏みきれないところに,泥沼でもがいているような苦渋な境涯の原因があろう.
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