見のがされやすい実務の知識
病院の消防設備
倉持 一雄
1
1虎の門病院営繕課
pp.62
発行日 1970年6月1日
Published Date 1970/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203989
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昭和44年度の東京消防庁の白書によれば,火災発生件数は8458件,死者140人で,前年度に比してそれぞれ2%,47%の増加がみられる.これはわれわれの生活様式が向上し,危険物類の使用が急増したことにもよるが,新建材と合成樹脂製品の利用もそのうえに拍車をかけていることも事実である,特に死者は,全国でも1268人と昨年に比し11.4%も急増を示している.東京の47%と激増していることは,人口の都市集中による過密現象と思うが,火災原因を,昭和29年より43年の15年間の統計よりみると,たばこが15年間第1位で,第2位にあげられたのは,放火11回,石油コンロ3回,煙突1回で,第3位には,火遊び4回,石油コンロ4回,煙突3回,たき火2回,石油ストーブ1回,放火1回となっている.
この統計は一般的な総合集計であるため,病院の火災原因に該当するものではないが,しかし,起因となる要素である.
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