病院図書館
—編集・安冨 徹 執筆・国立京都病院看護研究委員会—「看護管理の実際」
鍋島 明子
1
1厚生省
pp.78
発行日 1969年9月1日
Published Date 1969/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203737
- 有料閲覧
- 文献概要
体験者のもつ生々しさが感じられる
今まで看護管理業務についての著書はいくつか読み,また話としても聞いていたが,そのなかには考えかたとしてりっぱであり,参考となったものが数多くあった.しかし,それは,主として理論として構成されたものが多く,私たちの知識の浅さもあって,実務の場にたつものにとっては,理論として納得しえても,実践についての一沫の危惧はまぬがれえないものがあり,また実務の考察についても各部門ごとにはすぐれた発表がなされても,全体としてまとめられたものには接することはできなかった.
本書は,理論の解明としてではなく,1つの施設のなかにおいて生じた看護の諸問題のあらゆる分野について,過去に体験した業務の分析を基礎とし,さらに現状の実例の考察を加え,そこに看護の専門職業人としての自覚を喚起しつつ,1つの理念をもって改善をはかってきた総合的実務の記録であって,体験者のもつ生々しさが感じられる.
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.