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編集主幹ノート
吉田 幸雄
pp.96
発行日 1969年5月1日
Published Date 1969/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203653
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今月は,"小児の給食"を特集した.成人の中に小児がまじると,その扱いには特別の苦労がいる.しかし,病院の使命から,これをなおざりにすることを許されない.病院と小児の問題は,日本では特にその関心を高あねばならぬであろう.
わが国では,成人病もさることながら,母子衛生について今なお遜色がある.乳児の周産期死亡率は欧米の約2倍である.小児死亡率の低減はたしかに顕著で一流国であっても,これでは自慢にならない,乳児死亡率中,主として出生後の原因になるものの割合が高く,欧米の2倍以上である.このことは,出生児を,いまだ産婦人科が取り扱っているところがあるためで,小児科医のいっそうの活動を期待したい.
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