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編集主幹ノート
吉田 幸雄
pp.94
発行日 1966年8月1日
Published Date 1966/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202916
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冷害かと心配された夏も,8月立秋の声を聞いてかえって酷暑が訪れてきた。稲も立直ってほしいものである。しかしこの酷暑の中で中央医療協議会の意見調整に奔走されている東畑会長のご苦労が察せられる。
さて8月号は「病院外来」を特集した。近時病院外来縮小論が往行しており,病院の医師ばかりでなく病院の幹部の中にも病院外来に疑問を持っているものが現われてきた。しかし病院外来を単に量的に論ずることは論外であって,病院外来はその質を検討すべきものであるだろう。戦後病院の入院患者に対するサービスについては,これを一義的なものとして大いに認識を新たにしたが,この外来については二義的なものとして消極的なとり扱いをされていたことに問題がある。病院外来は現実に大きな社会的な役割をはたしているもので,かえってその本質を真剣に見きわめることによって十分改善ができるものであるだろう。そういう意味からこの特集をとり上げた。病院外来の再検討である。
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