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編集主幹ノート
吉田 幸雄
pp.100
発行日 1969年3月1日
Published Date 1969/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203606
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- 文献概要
看護婦の深夜勤の2・8問題が組合の強い要求となって現われてき,この問題については,日本看護協会も旗色を鮮明にしている,たしかに看護婦の主張として妥当であって,院長もその実現が望ましく思っているに違いない.しかし,問題の処理は簡単ではない.もちろん,個々の病院企業体としては,病院財政に影響する間題でもあるが,全国的看護婦不足につながっている国家的問題でもある.したがって,全国的にこれを解決するためには,国家の看護婦の長期需要計画と医療費計画が裏づけされなければならない.
このように,病院労働者の労働条件の改善には,国の施策につながる問題が多い.すなわち,個々の企業体だけでは解決できない問題が多く含まれている.したがって,これらの問題については,病院経営者団体と国との協議が,なされねばならない.しかるに,病院経済に最も決定力をもつ中央医療協議会では,なかなか病院労働者の労働条件改善まで議論がすすまないのが現状である.
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