ホスピタルトピックス 建築設備
ICUの照明
伊藤 誠
1
1千葉大学工学部
pp.94-95
発行日 1966年4月1日
Published Date 1966/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202840
- 有料閲覧
- 文献概要
既設の病院にPPC方式を導入しようとする場合,一般には,病棟に相応の改装がほどこされることになる。しかしIntensive Care Unitだけは新たに建設されるのがふつうであろう。建築的にも設備的にも高度の機能を求められるがゆえに,若干の改築程度では解決が困難だからである。医療的な諸設備は別にして,温度・湿度・照度といった物理的な環境条件の調整だけについても問題は複雑である。
たとえば,照明ひとつをとりあげてみても,そこには診察室・処置室・救急室・看護婦ステーション・病室としての諸条件がひとつの空間に重複してもとめられる。いいかえると,小手術の場から絶対安静の場までをも含む幅の広い要求に対応していかなければならない。照明設計としては大変厄介な課題である。これに対する解決への一提案として,最近のアメリカの照明学会誌が,ノースカロライナ・バプティスト病院のICUを紹介しているので参考のために抄訳しておこう。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.