特集 中央検査部
臨床検査部の機器設置の標準
土屋 俊夫
1
1日本大学・臨床病理学
pp.25-31
発行日 1968年4月1日
Published Date 1968/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203321
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はじめに
病院であればその規模が大きかろうと小さかろうとその診療内容には格差があるべきものではない。したがって臨床検査機器設置も数量の差はあっても質と内容においてあまり大きな差があってはならない。しかし現実的にはそれぞれの病院の規模によって機器設備がなされているが,このうちで小病院の場合においては,自己の検査室ではできない検査あるいはその全部を他の検査施設へ依頼するシステムがとられているはずである。
いわゆる簡易検査法を用いて検査を行なった場合,主として定性的であるが約42種目の検査が可能である。この場合機器類は全くといって良いほど必要でなく,これ以上の検査が必要の場合,検体あるいは患者を他の施設へ依頼しているであろう。これら最近開発のいちじるしい簡易検査法を駆使するとすれば,卓上遠心器1台,恒温浴槽1台,顕微鏡1台,小型フラン器1台,光電比色計1台,電気冷蔵庫1台,迅速高圧滅菌器1台が加われば病院として,病理学的,生理学的検査を除いては最低の1単位となると思われる。
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