特集 保全管理
水と給排水設備の保全
太田 皓
1
1東京医科大学病院営繕課
pp.35-38
発行日 1967年3月1日
Published Date 1967/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203046
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水——この人間にとって不可欠の液体——よほど特殊な事情の地域を除いて,それを自由に生活に利用できる土地では,まったく何気なしに,それこそ"湯水の如く"ほしいままに使っているものが,一度これをコントロールせざるを得ない立場にまわった時,水はあらゆる形で,しかも予期もし得ない流動の仕方で,そのコントロールしようとする者を,直接に,そして間接にさいなみつづける。
水は4℃を境にわれわれの目前でその密度を変える。ある時は氷結して固体となり,またある時は湯であり,さらに蒸気なる気体となって,われわれの生活を豊かにする。しかしそれらの物がわれわれの生活を豊かにするのは,われわれが意識的にそれらを使用している時であって,意志なくしてそれらが出現した場合,それは天災であるか人災であるか,ともかく,あまり好ましい状態でないことが多い。
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