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病院のトップマネージメント(その1)—第16回日本病院学会パネルディスカッション
守屋 博
1
,
橋本 寿三男
2
,
石原 信吾
3
,
河野 稔
4
,
阿久津 慎
5
1順天堂大学
2厚生年金事業団
3虎の門病院
4北品川病院
5名鉄病院
pp.70-79
発行日 1967年2月1日
Published Date 1967/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203036
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司会(順天堂大学教授守屋博)
それではただいまから「病院のトップマネージメント」について,先生がたのお話を伺いたいと思います。元来,人それぞれに性格のあるごとく,団体もやはり一つの性格を持っております。その性格は一体どこで決まるかというと,その組織体の各メンバー1人1人の性格が反映することはもちろんでありますが,そのうちの50%以上はトップマネージメントである。病院の場合は院長,会社の場合は社長,軍隊でいえば司令官,こういうような人の性格が影響するのであります。また影響するようでなければ,これはトップマネージメントといえないわけであります。ある場合は,その人の性格がそのまま裸の形でその団体の性格になる場合もあるし,個人病院なんかの場合には,これが非常に多いのでありますが,ある場合は水のごとく,ほとんどその性格が現われないということもあります。場合によると,系統病院などにおいては,その性格を決定するのは,むしろ院長のところを通り過ぎて,もっと上であるということになりますと一体トップマネージメントの定義はどこであろうかと,結局,最高政策決定機関であるということになりますが私はトップマネージメントの仕事は大きく分けて,日常の整備と申しますか,病院でもし事故があれば,誰が責任をとるかという守備的方面と,それからその事業体を一体どっちへ持っていくかという権威的な,攻撃方面のマネージメント,この2つに分けることができると思います。
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