特集 処方と調剤
与薬と看護婦
松村 はる
1
1慶応大学病院
pp.34-38
発行日 1966年12月1日
Published Date 1966/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202997
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はじめに
与薬の傾向は近年新薬のいちじるしい開発によって,まことに複雑になったといえよう。特に錠剤が多量に使用されるようになり,その類似,多様であることには驚く。また散薬の分包の合理化は,錠剤の与薬とともに看護婦の業務手順に大きい変化をもたらしており,薬剤部門の合理化は,看護業務へのしわよせとなってあらわれたかの感さえある。なお水薬については旧来と同様に扱われているが,扱う数としては年々減少の傾向にあり,このことは診療各科を通じて同じであるといえよう。
なお与薬については経口的に行なうもののほか,頻度は少ないが口腔内の与薬,吸入,直腸内与薬(点滴,注入)塗布,塗擦,注射など看護処置として行なわれるものも含まれるのであるが,ここでは主として経口的与薬について取りあげてみたいとおもう。
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