病院の広場
第15回日本農村医学会総会を顧みて
松尾 忠良
1
1旭川厚生総合病院
pp.13
発行日 1966年11月1日
Published Date 1966/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202973
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日本医学会の一分科会である日本農村医学会の会長をひきうけ,会員の要望で第15回総会を8月27,28日旭川市招銀ビルで開催,参加千数百名で盛会裡に終った。
農村医学会は,はじめ全国の厚生連に勤務し,農村医療に従事している臨床医たちが中心となって発足したものである。したがって本学会は農民の健康,疾病,治療および予防など農民に密着した実践的なもので,医学の広汎な領域におよび,多種多様なテーマをとりあげている。したがって公衆衛生学的性格を帯びており,来年開催される医学会総会には衛連6学会の分類に入っている。農村医学は農村の現実のなかに医学的諸問題をとらえることにはじまり,健康と生活の諸条件とが相互に密接に作用しつつあるという見地から,科学的に研究し,その成果を個人および集団に対していかに適用していくかを考察し実践するものである。さいきんぞくぞく大学や研究機関が参加して,科学的研鑽がなされている。そこで今回の総会で反響を呼んだ2,3の問題につき述べたい。
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