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編集主幹ノート
吉田 幸雄
pp.100
発行日 1966年10月1日
Published Date 1966/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202970
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- 文献概要
本号は「物品補給と倉庫管理」を特集しました。病院の各部門では各種の物品が絶えまなく刻々に費消されてゆきます。この物資を能率的に補給する問題が本号特集の物品補給と倉庫管理であることはいうまでもありません。おびただしい種類,患者の生命にも関係する物品,それを能率的に適材を適所に適時に分配する機能と機構は,人体の循環器や淋巴管にも匹敵する重大なものとして認識する必要があるでしょう。
この補給の問題についてはこういう挿話があります。終戦後軍病院が国立病院として国民に開放されて間もない頃でした。占領軍からパージの旋風が巻き起こり,全国を吹き荒らしましたが,国立病院もご他聞にもれず,医師さえ元職業軍人は退職しなければならなくなりました。ましてや事務に働いていたものは貴重な元衛生兵もその対象となりました。事実,事務はこの人びとでようやく維持されていたので,何んとか少しでも確保するようにいろいろの理由を上げて司令部に抵抗しました。ところがその中で思いがけなく当ったのが用度係でした。「この職のものは除外してもよろしい。病院のsuply officerは容易に養成できないものである」ということで,X線や検査の衛生兵出身の技官と一緒にこの種の事務官だけは特に対象から除外してもらえることになりました。
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