病院の広場
自治体病院の問題点
室賀 不二男
1,2
1第4回全国自治体病院学会
2都立豊島病院
pp.15
発行日 1965年9月1日
Published Date 1965/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202656
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自治体病院とは都道府県,市町村,一部事務組合立などの病院である。全国に1,020病院,その数ではわが国全病院の18%,病床数では23%をしめるなど,わが国医療機関の大きな位置にある。共通の点は,地方公務員法,地方自治法,地方財政法などの制約をうけるものであり,予算は地方議会にかけられる。お役所的病院であり,規模が小,設備貧しく,人件費が高く,赤字経営が最大の悩みである。
昭和39年度より,地方公営企業法の一部適用(独立採算は免ずる)病院が倍増した。官庁簿記より複式簿記となり,企業性を発揮することにはなった。しかし,全面適用と異なり,地方自治法などの制約は,病院事業としての管理,運営に支障がまだ多い。
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