Hospital Topics 看護管理
ボランタリー病院の病棟主任
今井 敬子
pp.81-82
発行日 1964年8月1日
Published Date 1964/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202406
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アメリカの全病院数(6900)の半数以上をしめるのはボランタリー病院,すなわち利益を目的とせず,収入源を患者,政府よりの寄付,慈善により受けている病院である。全活動看護婦,550,000人のうち59%ののものが短期間の病院に勤務しており,短期間用のベッドを提供しているのは60%のボランタリー病院である。
私はこのボランタリー病院の一つであるペンシルバニア州のペンシルバニア病院の外科内科病棟の主任をしばらくしていたので,アメリカの一つの病院系体であるボランタリー病院の病棟主任の立場から看護管理を考察してみたい。このために主任はどういうことをして患者のケアーを行なっているかということは,ある1日を例にとってみればよくわかると思う。アメリカのボランタリー病院は他の病院系体に比較して,専門看護婦の数が高いとされているが,それはかならずしも私の勤務したところでは事実ではなく,看護業務にたずさわる者は,専門看護婦をはじめ看護学生,准看,看護助手,オーダリー(男子の看護助手)などで,ふつう一つの病棟(患者15名くらい)看護婦1人につき准看1人あるいは2人,助手1人というような割合である。大きな病棟(患者40名)に行けば,専門看護婦2人に対し准看4人,助手1人ないし2人といったところが標準のようである。それぞれ実習学生は5名とか10名,病棟により異なる。
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