Hospital Weather Cock 特殊病院
結核療養所のゆくえ—胸部病院の提唱
S.H
pp.89-90
発行日 1963年2月1日
Published Date 1963/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202067
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年1回1日断面調査で実施される厚生省の患者調査(国民健康調査といわれているもの)によると人口10万当りの患者数は,昭和29年を100とすれば昭和35年には入院患者169.8,外来患者163.8と,いずれも激増を示している。これを国民の健康状態が過去6年間に著しく低下したとみる者はあるまい。医療保障制度の進展や国民生活の向上など社会的な諸条件の好転によつて,医療がうけやすくなったことによるものと理解してよいであろう。
ところが,同じ調査結果を結核患者について観察すると,全く反対の現象がみられる。同様に昭和29年の値を100とした場合,昭和35年の患者数は入院97.1,外来75.2であって,ともに明かな減少を示している。
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