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放射線科暗室について—特に自動現像法に関連して
塩見 二郎
1
,
小神 俊彦
1
,
山本 義重
2
,
多田 隆義
2
,
神崎 行幸
2
,
山下 宏
2
,
大川 進
2
1高松赤十字病院放射線科
2高松赤十字病院技術課
pp.59-66
発行日 1962年11月1日
Published Date 1962/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541202006
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まえがき
現在放射線科における暗室の重要性はいまさら論を要しないところである。X線撮影の優劣を極める終点でもあり,また一つの中枢ともなり得る箇所である。今X線撮影技術およびX線各種機械の非常な発展および改良は目まぐるしいものがある。これに反して最終部所である暗室面における前者と同様な発展に余り認められておらない。この1,2年頃よりX線写真自動現像化が話題に上っているが,これも普通写真のそれと比較すれば(例ポラロイドカメラ,電子現像皿等)牛歩のそしりを免かれざるを得ない。我々は現在かなり時間のかかる,非能率的な作業を毎日行なっているが,この様な手近かな所からオートメ化,合理化(より科学的という意味)を行なって行きたいものである。以下現在迄ないし現在行なわれている暗室作業の詳細について考案すると同時に,これからの暗室の在り方,能率等について少しく論を進めたいと考えている所存である。
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