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産科の看護体制について
我妻 まさ
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1東北大学医学部附属病院産婦人科
pp.894-897
発行日 1958年11月1日
Published Date 1958/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201433
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最近の入院分娩の増加に伴い,産科に於ける看護勤務は過労になつて居るという声が一般化して居るが,東北大学医学部附属病院産婦人科に於ても予算と定員にしばられ,全くぎりぎり一杯の毎日を過している状態である。これは単に勤務者の過労という問題にのみ留まるものではない。私達の力には限りがあるので,すべての看護を遂行する時間が生れて来ず,どこか手の廻らぬ所の出来るのは明らかなことである。そこで私達はやむを得ず仕事を重点的に処理することとなり,こまごました看護は後廻しとなる。……所謂完全看護には程遠いものになつて来ている。これは母子保健上重大な問題で,母性保護並びに新生児看護殊に未熟児看護の重要性が声を大にして叫ばれている此の頃,関係者の一考も二考も要する問題で,何等かの解決が早急に期待されるものである。以下参考までに当科の現況を記しその打開について考えて見たい。
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