診療設備基準・5
血液銀行の機能と設備
鳥居 有人
1
1国立東京第一病院
pp.53-57
発行日 1956年12月1日
Published Date 1956/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201178
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緒言
最近の手術の進歩は輸血の発達に負う所が多く大手術の場合の輸血の需要量も急激に増加した。この需要に応ずる為には新鮮血より保存血の方が有利であることは論を俟たない。現在我国の大病院においては殆ど保存血を使用しているが,大部分営利血液銀行より購入している。病院自体が血液銀行を持ち,自院の需要をまかなつているのは東京附近を例にとつて見ても東京大学,東京医大及び国立東京第一病院のみである。
自己の施設で採血,保存,供給を行う事の可否は議論のある所であるが,近年病院の諸施設が次第に中央化され,合理的に運営されている点より見て,輸血に関する事項も当然中央化すべきであると考える。
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