座談会
大学病院の在り方
橋本 寬敏
1
,
橋本 壽三男
2
,
小林 秀彌
3
,
小西 宏
4
,
守屋 博
5
,
尾村 偉久
6
1聖路加病院
2厚生省医務課
3文部省教育施設部工管課
4病院管理研修所
5東京第一病院
6厚生省国立病院課
pp.21-30
発行日 1954年12月1日
Published Date 1954/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200898
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大学病院研究会
守屋 この前本誌で大学病院の在り方ということを取上げたのですが,当時から研究されていた大学病院の研究会ですね,文部省で主宰されている"大学病院研究会"が6月に中間報告を出したのです。之について今日は具体的に皆様の御批判を受けたい。御承知の通り大学病院研究会の成立ちについては,終戦後司令部の方かち大学病院の在り方について少し研究して見たらという指示があつたのと,当時大蔵省あたりと予算折衝する都合上病院というものが決まらなければならない事もあるし,更に方々の戦災その他老朽建物を改築するというような点について,文部省としても如何なる形の病院が良いか,という事について一つの線を出そう。更に大学病院は一般病院と比べて非常に経費がかかる。無論研究その他教育の仕事をやつているから経費のかかるのも結構だけれども,もう少し科学的に分析しようじやないか。斯ういうような要求が偶々一致しまして,それで全国の国立の大学病院,国立を除いた全国の医科大学の学長,医学部長,病院長,こういう方々がお集りになり,更に建築家とか,病院管理者とか,或は厚生省その他の識者が集まつて研究したのですが,之が大体2年近い日を経て,茲に中間報告が出た。これは将来の病院管理及び大学教育という上から言つて,茲で一つのマイル・ストーンになるのではないか,という風に考えられるのです。
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