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病院医局の將来のあり方—医局解体のあとしまつ
守屋 博
1
1東一管理部
pp.2-6
発行日 1954年10月1日
Published Date 1954/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200872
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前号の「医局解体」で論じられた様に,病院の近代化は医局単位による診療設備の独占を,廃める事にある。あらゆる設備が,あらゆる医師によつて利用され,あらゆる医師は居乍らにして診療に必要な材料を得る様になれば,自ずから医局の形も変らざるを得ない。
従来の病院において,教授又は医長が近代医療を行う為には,X線の撮影も,検査も,病棟看護婦の管理も,病歴整理も凡て熟練した医局員の労力に依存せざるを得なかつた。医局員を有さぬ教授,医長は考える事が出来ず,若しあつたとしても,近代医療は行われぬであろう。これが医局外助教授,講師のヒヤメシ的性格を決定しているのである。
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