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あとがき
H
pp.60
発行日 1954年7月1日
Published Date 1954/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200841
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雑誌「病院」も誕生以来満5年を閲することになる。感慨無量である。今は微笑を以てふりかえることの出来る話題であるのだが,この雑誌の創刊当時には「どうせ 号雑誌だろう」「3号ぐらいで原稿が無くなるんじやないか」というような危惧があつた。外部からもそのような声を聞いたが編集委員会でも確たる自信があつたわけではなかつた。未開地にふりおろす鋤はこのようななかから次第に開墾地を切りひらいて,今日のようなひとりだちの段階まで到達し得たのである。
「病院」は,厚生省の病院管理研修所とスタートを一にし,歩調を同じうして成長して来た。雑誌「病院」の進歩は,とりもなおさず,我国病院管理の歩みである。大学に「病院管理」の講座が設けられるようになり,およそ近代病院のあり方としてひとときも病院管理を頭からはなすことが出来なくなつたのには,口はばつたい言い方かもしれないが,「病院」誌の果した歴史的使命が大きく役立つているように思う。
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