病院長プロフイル・13
岡山モデル病院の立役者日下連氏(国立岡山病院長)
pp.32
発行日 1954年7月1日
Published Date 1954/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200836
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今でこそ完全看護と云つても驚かないが当時長い伝統と,固いローシユーのある日本の病院で,そんなアメリカさんの云う様な事が出来るかと云う考えが圧倒的であつた。それを田舎の街で,しかも国立病院の切りつめた予算と定員でやつて見せてくれたのが岡山病院であつた。
岡山病院は,英進駐軍から返還されたばかりで若干の近代設備はもつていたとはいえ,何分基礎はどこにでもある,明治建の師団病院なので,ミス・カールソンが赴任して,米式運営の為の指令に対しては,相当の摩擦があつたにちがいない。それをとにかく3ヵ月の間に一通り,注文通り,仕上げて,全国から見学者引きも切らぬと云う実績をあげ,しかも未だに,その改革者の名のついた型の看護帽を使つて,親しまれているのは,一に氏の政治的手腕によるものである。
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