インターンの頁
改善方策の一部裏付けなる29年度の予算案きまる
pp.49-50
発行日 1954年4月1日
Published Date 1954/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200806
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インターン制度についての論議のさかんな折柄,昭和29年度の予算編成期にあたつて,厚生当局が計画するインターン制度の改善に必要な予算要求額が,果して大蔵当局の認めるところとなるか否かについては極めて注目されるところであつた。本制度についての予算案は1月15日の大蔵省の最終決定案によつて一先づ終止符をうち,ここにおいて今後のインターン制度についての見透しがつくに至つた。
本予算案決定に至るまでの折衝の経過は難行を極めたものであり,一時はまたく悲観的な観測がなされたものであつた。即ち,29年度予算はいわゆる「一兆円の緊縮予算」と銘打たれる通り,当初においては社会保障費の削減を飴めとして現状維推さえ困難なものが多く,厚生省予算が前年度に比し157億も削られるといつた状況であつたため.インターン制度改善のような新規要求事項は全然とりあげられず,まつたく危機到来の感があつた。厚生当局もこれに対し猛烈な復活要求を行い,ようやく最終査定において別記のような線にまでこぎつけたわけである。
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