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あとがき
小西
pp.56
発行日 1953年7月1日
Published Date 1953/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200677
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○北半球に春の訪れと共に平和のいぶきがよみがえり,世界の人心に明るい希望を抱かせていたが,昨今の東独や韓国に於ける情勢から推すと,余り楽観もして居れない様子だ。一方我が国に於ても,長い陣痛の挙句やつと生れた第5次吉田内閣が新国会の勢頭から内外の難問題に引つかかり,前途の多難を思わせている。
○発足以来兎角の批評があつた日本病院協会でも,去る6月8日の第3回総会で相当の波瀾を予想されていた処果せるかななかなか痛烈な論議が展開されたらしい。化学療法全盛の時代になつても,熟し切つた膿瘍は思い切つてメスを振つた方が予後がよい。将来に禍根を残さぬために大いに揉むが宜しい。
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