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Dr. Moriya's Recordtape.
pp.23-24
発行日 1952年10月1日
Published Date 1952/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200545
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活字とタイプライターの發明は歴史に殘る二大革命であつたが,最近のテープレコーダーはこれにも勝る大革命である。大勢の經營者がすきな時に吹込んだテープから1人のタイピストがまとめて記録に書込む事が出來るとは何と云うすばらしい事か。頭を去來するアイデアを,その場でマイクに吹込む事は從來のペンがない,紙がない,タイプがないで大騒ぎするのを一掃する事が出來る。しかもこのテープは用がすめば何回でも白紙にかへして,再び吹込む事が出來るから氣が樂である。
病院管理に關するアイデアはいつ浮んで來るかわからない。仲間と議論している時,向うの雑誌を讀んでいる時,映畫を見ている時,あるいは實際に東一で苦勞している時,中にはすぐ出來る事もあり,中には今は出來ぬが,何とかしたい事と思う事もある。何でも吹込んでおいて,自分の參考にし又,人に聽いてもらいたい。案外聞いてる方は樂に出來る事をあろう。要は私のアイデアを1人でも多く知つてもらいたい事である。その内にアイデアが枯乾したらスピーカーを變えましよう。又みんなで吹込んでもよいと思います。
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