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「醫療社會事業員と共に働いた女醫の體驗」
棚橋 千賀子
1,2
1聖ルカ病院
2名大日比野内科醫局
pp.39-42
発行日 1951年4月1日
Published Date 1951/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200310
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病院に於ける醫療社會事業に關する問題は,本誌上丈でも既に第1卷第1號及び第2號に,千種峯藏先生が「病院と醫療社會事業」で隈なく論ぜられ,又屡々社會保障制度を中心とした論文の中でもこの都に論及して居られます。更に第1卷第4號及び第5號には,吉田ますみ先生が「病院の醫療社會事業」と題して,事例を擧げて,考え深く心をこめた紹介をして居られます。最近僅か2ヶ月餘り,聖ルカ病院 醫療社會事業部で見學させて頂きました私が,話題にのせる樣な體驗もなく,又渉獵文献をあげる程の豫備知識もないのに,同じ様なお話の中に交えて頂きます事は,全く龍頭に對する蛇尾蛇足の感,盲者蛇におじずの諺通りと存じます。唯,日々導かれましたまゝを記しました日誌の一部を拾上げ,感想と共に御報告申上げたいと思ひます。
私は十月以來病院組織内での女性の面,即ち病院に於ける主婦の樣な精神的,肉體的の働きに目を向け乍ら,聖ルカ病院の見學をさせて頂きました。最初に體驗せさて頂きました病室看護婦生活は確かにそれと思われました。次いでこの醫療社會事業員生活も亦,病院の主婦という輪廓に當嵌るものの樣に感ぜられました。
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