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病院施設の二三に就て
本名 文任
1
Honna Fuminori
1
1国立相模原病院
pp.29-31
発行日 1950年2月1日
Published Date 1950/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200092
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I,受付部 Admitting Department
病院の受付は,患者が来院して第一印象を受ける処である。即ち患者と病院との最初の接触であつて,然もこの第一印象は長く続き易いものである。従て此の感じがよいのと,悪いのとでは,病院に対する信頼性に関係があり,治療成績にも影響を及ぼし,病院の評判にも大きな関連があるものと思う。又受付の仕事がうまく組織化され,順調によく動いて居ると,病院全体の仕事が愉快になり,且つ能率を増進する様にもなる。
従来我国の病院では,受付部と事務部とははつきり区別されて居らず,寧ろ庶務部と一所になつて居た為,仕事が混雑して,非能率的であり,結局庶務係の重荷になつて庶務の仕事がスムーズに行かないのが現況であつたと思われる。国立病院には庶務課の一部として医事係というのを置いている処が多い。此等の機構に就ては,他日また私見を述べることとして,兎に角患者に関する一切の事務は,これを一般の事務と切り離して,綜合的に取扱うことが必要であると思う。米国の病院にあるAdmitting Departmentは斯様な仕事の責任を負うものである。
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