特別記事
シンガポールの病院とJCI認証,ならびにメディカルツーリズム
小菅 瑠香
1
1神戸芸術工科大学
pp.894-897
発行日 2013年11月1日
Published Date 2013/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102660
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東南アジアのほぼ中央に位置する近代都市国家,シンガポール.面積は東京23区程度,2012年の人口は約540万人.国際競争力は世界第2位と評価され,小さな国ながらも強い経済力を誇っている.このシンガポール,国家資本主義ゆえに医療提供体制もかなり特殊である.
保健省によると,同国は2012年で専門病院を含む25病院,10,756床,人口1,000人に対して2.0床を有している.15の公立病院が国全体の85%の病床を所持し,それらの公立病院は185~2,010床の規模である.一方で残りの10の私立病院の規模は比較的小さく,20~345床を有している.政府が国の大半の病床を所持することで,病床数管理や先端医療の導入,コスト等をコントロールしており,それらがベンチマークとして民間病院の運営にも影響を与えることで,国内のすべての病院が政府の監督下に収まっている.なお2009年の対GDP国民医療費は3.9%であった.
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