連載 アンケートが現場を変える 短期集中型業務改善・6【最終回】
病院改革はアンケートから始まった
阪本 研一
1
1美濃市立美濃病院
pp.725-727
発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102615
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これまで5回の連載で,美濃市立美濃病院(以下,当院)が経営改革の第1段階として移転直前に実施した全職員アンケートを用いた短期集中型業務改善(以下,本施策)について報告してきた.
われわれは,全職員アンケートにより院内に潜在する問題点を徹底的に顕在化させることから始めた.他部門から寄せられた“生の声”を介して現状を認識することから出発することにより,その後の意識改革と業務プロセス改善は大きく進んだ.特に医師部門においては他部門より率直に提示された業務改善を求める意見が与えたインパクトは大きかった.本施策により当院は病院の全部門が部門の枠を越えて横断的に協議し業務改善を行うことを経験した.その中では医師部門の業務も例外ではなく,それまで医師部門に他部門が意見する機会をほとんど持たなかった病院が,医師部門も含めた複数の部門の業務を病院全体の業務システムとして見直すことを経験した意義は大きかった.
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