連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第206回
さいたま市民医療センター
古我 大作
1
1株式会社共同建築設計事務所設計部
pp.238-243
発行日 2012年3月1日
Published Date 2012/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102231
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■地域医療支援病院として
4市が合併した新生「さいたま市」の,主に西部地域の医療提供を期待された病院である.さいたま市が建設し,市内4医師会が設立した法人によって運営される,いわゆる「公設民営」の病院で,設立の主旨から地域医療支援病院としての役割を担っており,地域の医療機関との連携を主たる使命とし,紹介制外来や開放型病床,高額医療機器の共同利用,医療従事者の研修などに主眼が置かれている.特に喫緊の課題として,小児救急医療の提供体制を整備することが求められた.
市内の大宮医師会市民病院が発展的に吸収される形で,知事裁量病床を加え340床の病院となったが,原則的に計画は新設病院として推進されることになり,4医師会と市の関連部局とで委員会が設立され,病院の理念,役割等の検討がなされ,その結果に基づいて設計条件が設定された.
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