連載 病院ファイナンス・その後
シンジケートローン―病院の大型設備投資にフィットした資金調達方法
福永 肇
1
1藤田保健衛生大学 医療科学部 医療経営情報学科
pp.48-52
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101617
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
本誌2004年9月号から2007年3月号にて「病院ファイナンスの現状」を連載し,病院資金調達の考え方や調達手法・金融商品を紹介しました.またそれらに加筆整理して資金調達のテキスト『病院ファイナンス』を2007年3月に発刊しています1).その後3年間での病院資金調達のトピックスは,①シンジケートローンの組成急増,②公募債(社会医療法人債)の登場,③リーマン・ショック後の銀行の貸付慎重化の3項目と言えます.
本稿ではシンジケートローンを病院スタッフに向けて解説します.病院にとってシンジケートローンの最大のメリットは,巨額な中長期設備資金への調達を比較的低利で可能にしたことです.主取引銀行だけでは支援が難しいと推測される大型設備投資も,シンジケートの銀行団による融資で実現が可能になるかもしれません.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.