連載 病院管理フォーラム
■医療安全:Try Top Management First!・1【新連載】
Train Top Management First!―トップマネジメントが実践するRCAと新たな活用法
石川 雅彦
1
1国立保健医療科学院
pp.346-349
発行日 2009年4月1日
Published Date 2009/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101436
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連載を始めるにあたって
医療機関にとって,医療安全は最優先課題であり,医療安全に関してトップマネジメントが果たすべき役割は極めて大きい.
これまで,筆者は国立保健医療科学院において,医療機関のトップマネジメント(病院長,副院長,看護部長など)に対する様々な研修(病院長研修,看護部長研修,医療安全リーダーシップ研修など)を担当し,企画,講義・演習などを実施してきた.これらの研修実施や実施後の評価,および現在進めている研究活動を通して,医療の安全推進と質向上を図るには,医療機関のトップマネジメントに求められる役割が非常に大きいことと,戦略的なリーダーシップの発揮が極めて重要であることを,改めて実感した.
本連載のキーワードは,「Try Top Management First !(まず,トップマネジメントが率先してやってみよう!)」である.本連載では,医療機関における医療安全管理体制構築に,直接・間接的に影響する課題に焦点を当て全6回で,特に医療安全に関して医療機関のトップマネジメントに求められるリーダーシップと支援について,今後の新たな取り組みを提案したい.
なお,本連載では,医療事故に関連する用語をどのように表現するか検討し,様々な定義を考慮して,患者に障害が発生しなかった事例,もしくはタイムリーな対応により事故に至らなかった事例や状況を「インシデント」,患者に何らかの障害が発生した事例を「アクシデント」と表現する.
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