特集 60周年記念号
温故知新―これまでの特集から振り返る
医療制度と地域医療
大道 久
1
1日本大学医学部社会医学系医療管理学分野
pp.31-34
発行日 2009年1月1日
Published Date 2009/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101360
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医療制度における病院の位置づけ
病院のあり方を,制度との関わりで特集として最初に取り上げたのは,1966年の25巻1号における「病院と医療制度」である.冒頭で「現行制度下における病院の役割」を論じた島内武文1)(東北大学教授)は,歴史的に神殿や寺院に付属して身寄りのない者を受け入れる「収容の機能」を果たしてきた病院が,「一般の傷病者の診療」のために使われたことは画期的なこととし,医学研究・教育の場として機能していることの意義を強調している.そのうえで,島内は「医師患者関係の特殊性」から病院の合理性と制度化を,次のように導いている.
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