連載 鉄郎おじさんの町から病院や医療を見つめたら…・11
暮らしという奥深いケアシステム
鉄郎
1
1「おおぞら」いぞく塾
pp.748-749
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101268
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2002年の厚生労働省の調べによると,病院で最期を迎える人は80%を超え,がん患者では90%を超える.ところが,現在は国の医療政策変更により入院日数が短縮され,急性期を過ぎた患者さんは家に帰るか転院を求められる.これによって病院で最期を迎える人の数が減るかと思っていたが,そうでもない.旅立ち間近,ぎりぎりに病院に戻り,そこで最期を迎えるからだ.
理由は患者さんや家族の不安,介護力不足や緊急事態の発生などである.今後どうなっていくかわからないが,入院日数短縮を在宅での看取りにつなぐのは難しいようである.
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