研究と報告【投稿】
急性期病院が行う行動療法に基づくメタボリックシンドローム改善コースの効果
福井 和樹
1
,
遠山 慎一
1
,
中尾 正行
1
,
中川 毅
1
,
中戸川 知頼
1
,
大楠 泰生
1
,
羽鳥 慶
1
,
細田 順也
1
,
目片 友子
2
,
坂本 純子
3
,
小笠原 ひろみ
4
1神奈川県立循環器呼吸器病センター 循環器科
2神奈川県立循環器呼吸器病センター 3西病棟
3神奈川県立循環器呼吸器病センター
4神奈川県立循環器呼吸器病センター 管理栄養科
キーワード:
メタボリックシンドローム
,
行動療法
,
病院
Keyword:
メタボリックシンドローム
,
行動療法
,
病院
pp.148-151
発行日 2008年2月1日
Published Date 2008/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101121
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
要旨 本研究では,急性期病院が行う生活指導によるメタボリックシンドローム改善コースの有効性について検証した.このコースでは,2泊3日の教育入院と6か月外来で行動療法を行った.結果:参加37人中31人84%が6か月のコースを完了した.医学的治療効果が期待できるといわれる5%以上の減量に成功したものが20人で,参加37人中54%であった.コースを完了した31名の平均体重で79.6kgからが74.4kgへと5.2kg(6.5%)の有意な減量に成功した.この結果,内臓脂肪面積,血圧,HDLコレステロール,中性脂肪75g経口糖負荷試験の2時間後血糖が有意に改善した.すでに投薬されていた25人中,7人(28%)がコース終了後,薬の減量が可能であった.結語:急性期病院が行うメタボリックシンドロームに対する生活改善コースは,減量の達成率が高く,治療効果も明らかなことから,有効な治療方法であった.
Copyright © 2008, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.