短期特別連載 苦情対応システムの実際とその評価―臨床現場の事例から
第3回 「意見活用システム」の改善機能の評価
佐伯 みか
1
Mika Saeki
1
1財団法人東京都医療保健協会練馬総合病院質保証室
pp.502-506
発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100839
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◆本稿のねらい
「苦情処理の担当者は2年もてば良い方だ」という話を聞くことがある.実際携わってみればわかることだが,毎日のように,同じようなクレームが何件も寄せられる.中には即解決できるものもあるが,時間とエネルギーをかけて真摯に取り組んでも,最終的に解決できないものもある.たいていは根本的に解決しようとしたら,複数の人・部署の利害関係や価値観の相違を克服しないとできない.さらに,多くの職員はたいてい苦情も変化も快く思わない.「苦情があるなら解決したほうが良い」と思うが,苦情を解決するために自分たちの業務の方法や環境が変化することには二の足を踏むのである(筆者も含む).
本連載第1回では,医療法人社団東光会戸田中央総合病院で運用している「意見活用システム」の特徴・構造について述べ,第2回では,その聴取機能について報告した.第3回では,改善機能について評価した結果を報告する.
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