特集 医療におけるナレッジ・マネジメント
病院の知の集積事例
ナレッジ・ベイスト・メディスン実践の「場」としてのクリニカルパス
森脇 要
1
,
飯田 さよみ
2
Kaname Moriwaki
1
,
Sayomi Ida
2
1国立南和歌山病院
2医療法人恵生会恵生会病院
pp.217-221
発行日 2004年3月1日
Published Date 2004/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100781
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形相(けいそう)を有となし形成を善と為す泰西(たいせい)文化の絢爛(けんらん)たる発展には尚(とうと)ぶべきもの,学ぶべきもの許多(あまた)なるは云うまでもないが,幾千年来我らの祖先をはぐくみ来きたった東洋文化の根底には,形なきものの形を見,声なきものの声を聞くと云った様なものが潜んでいるのではなかろうか.我々の心は此(かく)の如きものを求めて已(や)まない,・・・
西田幾多郎 『働くものから見るもの』1)
クリニカルパス(クリティカルパスとも呼ばれる.以下パスと略す)は,入院患者の診療内容を経時的に示した入院診療計画表である.1985年,ボストンのニュー・イングランド医療センターの Karen Zander によってケアマップTM として開発された2).米国の一部健康保険に導入されていた DRG/PPS(診断群別包括支払い方式)の下で,診療効率の向上に寄与する手法として期待され,全米の病院に普及するに至った.
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