書評
―斎藤清二,岸本寛史著―ナラティブ・ベイスト・メディスンの実践
牧原 総子
1
1神経研究所付属晴和病院
pp.1346
発行日 2003年12月15日
Published Date 2003/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405100762
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本著は,先に翻訳された「ナラティブ・ベイスト・メディスン(NBM)臨床における物語と対話」の監訳者でもある二人の著者によって書かれている。精神医学や心理学において「ナラティブ」という用語は,1990年代,家族療法におけるポストモダニズムの潮流の中,White, Mらが「物語としての家族」で用いたものとして馴染みが深く,その後もさまざまな著作が出ている。その中にあって本著は,この「ナラティブ」の視点を(精神科に限らず)実際の医療全体に導入し,医療・医学すべての分野をこの視点から再検討する動向として「NBM」を提示,その実践方法を症例を交じえ,わかりやすく紹介している。
本著は,第1部NBMを理解する・第2部NBMを実践するの大きく2部構成になっている。
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