特集 どう生かす診療情報
今,病院にどんな診療情報が求められているか―病院における診療情報のあり方
山内 一信
1
1名古屋大学大学院医学系研究科医療管理情報学
pp.902-906
発行日 2003年11月1日
Published Date 2003/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100725
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
カルテ開示か,あるいはカルテを整える環境を整備するべきかの議論が起きて数年になる.これらの議論がされているうちに,今年の春には個人情報保護法が成立し,事実上カルテ開示が法的に認められることになった.ただこの法律にはいくつかの問題点もみられ,開示に際して解決しなければならない点がある.
厚生省(現厚生労働省)は平成12年度から14年度の3年間にわたり,「カルテ等の診療情報の提供のための支援事業」を興し,これを日本診療録管理学会に委託し,筆者らがその成果をまとめることとなった.今回,編集部から,その成果を紹介してほしいとの依頼を受けたので,その事業の結果と私見とを交え,診療情報のあり方について述べたい.
Copyright © 2003, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.